【身体はなぜ変わるのか・第6回】なぜ説明より”受けた瞬間の納得感”を重視するのか

体験が先、言語化は後 施術への想い
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施術後に、「何をしてもらったかよくわからないんですけど、なんか楽です」と言われることがあります。

複雑な気持ちになります。

……が、実はこれが一番うれしい感想のひとつです。慣れてきました。


身体は説明では変わらない

どれだけ丁寧に説明しても、身体が変わらなければ患者さんは納得しません。逆に、説明が少なくても「あ、変わった」という体験が起きれば、身体はそれを理解します。

「分かってもらえた」という感覚が、言葉より先に来ることがある。

特に不調が長く続いている方は、頭の中がすでに疲れていることが多い。「なぜ治らないのか」「どうすれば良くなるのか」を考え続けて、身体より先に脳が限界に来ている。

そこに言葉をさらに積み重ねると、処理できずに終わることがあります。


施術中に脳のリソースを使わない

私は施術中、意識的に「考えすぎない」ようにしています。

患者さん側にも、同じことが言えると思っています。

「今どんな状態ですか」「痛みは何点ですか」「どこが変わりましたか」——こういった質問を施術中に重ねると、患者さんは頭で考え始めます。すると身体の感覚が鈍くなる。

だから私は、触れた瞬間の緊張、呼吸の変化、圧が通る方向、抜け始めるポイントを観察しながら、その場で施術を修正していきます。患者さんに「今どうですか」と聞くより、身体の反応が直接教えてくれる。


「受けた瞬間の納得感」が後から言語化される

施術後に「なんか変わった気がします」「何をしてもらったのかわからないけど楽です」という感想をいただくことがあります。

これが、私が大切にしている納得感の形です。

理屈が先ではなく、体験が先。身体が変化した後から、言葉が追いついてくる。

「なんで分かるんですか?」「なんで外さないんですか?」と聞かれることがあります。考えて当てているというより、身体の反応を邪魔しないように見ている感覚に近い。それが、説明より体験を先に置く理由のひとつです。

「何をしてもらったかわからない」——それが、私が目指している施術の形かもしれません。複雑な気持ちになりながら、今日もそこを目指しています。

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次回|第7回:身体は”分かってもらえる”と緩む

「分かってもらえた」という感覚が、身体に何をもたらすのか。防御は、言葉では解けません。


シリーズ:身体はなぜ変わるのか

  • 第1〜5回:シリーズ一覧はこちら
  • **第6回**:なぜ説明より”受けた瞬間の納得感”を重視するのか(この記事)
  • 第7回:身体は”分かってもらえる”と緩む
  • 第8回・第9回:続く

【免責事項】本記事は情報提供を目的としており、特定の症状の診断・治療効果を保証するものではありません。

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